「聞いて聴いて、早川一光先生のラジオな話!又、来週」第10話 20190702reissue
ラジオは人の息使いが聞こえる、語りかけてくれる、極めてヒュ-マンな媒体です。
最近はメ-ルばかりで電話で話す機会も少なくなりました。
息子の声もハッキリしない。
オレオレ詐欺に引っ掛かる要因の1つかも知れません。
「ばんざい人間」のオ-プニング!
早川先生はリスナ-に向かって、語りかけます。
新鮮だった言葉は
「今、病院のベッドで薄眼をあけて、このラジオを聞いている患者の皆さん!」
「長距離運転のトラック運転手の・・」
「おはようございます!早川一光です。」
黒田征太郎(以下黒征さん)の独り言エッセイも語りかけます。
ギリギリやっとの事でスタ-トしましたが、これが又、大変!
芸能事務所ではありませんので、マネ-ジャ-は当然プロではありません。
何かとホコロビが出てきます。
番組の進行表や資料は、前夜ホテルのフロントに預けます。
本番当日の朝は、ホテルに電話して部屋につないでもらいます。
本人が来ているか、起きているか?(場合によっては、ADが部屋までお迎えに行く事も)出演者スタジオ入りは、午前8時30分本番30分前です。
慣れて来ると、前夜大阪や京都で知人や仕事の打ち合わせで一杯も、ある日ミキサ-が、黒征さんスタジオで寝てはりますと、行けば大きないびきをかいて長イスに!
夜更かしして、寝過ごすと思って直入りした様です。
イビキを録音して、この日のオ-プニングで紹介。
本人はキョトンとしてはりました。
祇園で俳優の川谷拓三さんに会ったとか、後日スタジオゲストに来て頂きました。
二人とも人見知りして朝は、照れて話が弾みません。
用意していた日清どんべいを食べながら(川谷さんCM出演中)
ようやく重い口が開きました。
黒征さんが、日活ロマンポルノ10周年記念企画映画に内田裕也さんと出演。
日活が広報を依頼して来ました。作品は、神代辰巳監督「嗚呼!おんなたちの猥歌<わいか>」です。新京極の上映館(映画館ロビ-に放送席スタジオと2元中継)にお願いして、
女性200人招待の試写会と生放送を設定。映画研究会の女子学生10人と出演者で、映画の感想などを試写会後ステ-ジの上で語って貰いました。当時、創刊したばかりの週刊宝石や地元の新聞夕刊京都も取材に来てくれました。
午前9時から11時まで生放送。
上映中、館内インタビュ-やSE代わりに映画の音声も放送。「今朝は新京極○○座ロビ-から生放送です。」アシスタントの土屋多恵子さん(内田裕也さんを偲んで、この時の様子を本人のブログに載せておられます*)の声が、京都上空から京阪神に流れました。特に苦情はありませんでした。
初めて試写を見たお母さん、みんなで見れば怖くない!出演者と握手する人も、怒っている人はいませんでした。
これで番組の認知度もあがりました。
プロデュ-サ-ディレクタ-としては成功でした。
本社スタジオ(N・天気・交通情報等)と2元中継で、音楽に強いディレクタ-を付けてもらいました。これが正解でした。
次々に起こる予期せぬ出来事。修羅場が続きます。又、来週(つづく)
*土屋さんのブログ https://ameblo.jp/sanriku1400/entry-12447835934.html
*著者紹介
KBS京都「早川一光のばんざい人間」を立ち上げた初代ディレクター
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