「ST,在宅やってるってよ」その26
前回経管栄養などの吸収のお話をしたので、
今回は便秘、腸の蠕動運動の聴診についてです。
いつもこちらで書いていますが、STのリスク管理は
「危険な徴候かどうか」を捉え、「医師・看護師に繋ぐ必要があるかどうか」
の範囲だと思っています。
訪問時に体調についてお聞きすると
「便秘で困っている」というお話しが出ます。
ここでも先ずは
・どれぐらいの期間出ていないか?
・性状は?(軟便?硬便?血が出ることは?)
ぐらいは掘り下げておきたいです。
血が出ているのは勿論として、便秘は命に係る病気に繋がることがあります。
またてんかん発作のリスクがある方は過度な「きばる」は危険です。
かと思えば、
病前は毎日快便だった方が隔日になっている、くらいかもしれません。
「便秘」とだけ聞くのと上の2つを確認するのでは内容が変わります。
その上で
マグミットなどの便秘薬を飲まれている場合は
実際に指示された量を飲んでおられるか、も大事になってきます。
緩くなり過ぎるのを心配して用量を守っていない方も結構います。
外出時の軟便が心配な方には「自宅に1日いる日はしっかり飲む」などの
アドバイスを看護師さんが提案されたりします。
心配した方がいい便秘は
3日以上排便が無い
下剤を使っても1~2日排便が無い
(*1国立がん研究センターHPより)
だそうです。
実際にはもっと長期間排便が無い方もおられるかもしれません。
多いのは「浣腸したけど、まだ出てない」です。
その際は聴音を確認させてもらうことがあります。*2
聴診しても腸蠕動音が聞こえない、金属音がする、などの場合は
医療機関、看護師に相談するようにお伝えします。
また腸のマッサージ(「の」の字に揉む)や栄養素(食物繊維、乳酸菌等)
からのアドバイスも必要に応じてお伝えすることもあります。
*1国立がん研究センターがん情報サービス
https://ganjoho.jp/public/support/condition/constipation.html
*2看護roo!
https://www.kango-roo.com/sn/k/view/2542

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