「ST,在宅やってるってよ」その69
在宅でST,リハビリテーションを行っていると
痩せの強い、所謂サルコペニア状態の方が多いことに気づきます。
活動量が減ることで、社会的交流も減り、精神・認知機能も低下し
話さない、食べない、から更に口腔機能も低下し、、と悪循環に。
口・喉周りや呼吸関連の筋肉量の低下や脂肪などを含めたボリューム低下から
摂食・嚥下機能自体も低下してしまいます。
こういった状態に陥っている方に
未だに
「筋力低下している、よし筋トレ!!」
と選択してしまう専門職の方がおられます、、、
先ずは栄養計算。
単純に基礎代謝だけでは無く、その方その方の日々の活動量を換算して
一日を過ごすのにどれぐらいのカロリーが必要かを計算します。
そんなの出来ないよ、と栄養士さん以外は思いがちですが
便利なアプリやサイトが沢山あります。
私はAkira Imakura`s siteを愛用しています。*
年齢、身長体重、活動量をチェックすることで必要カロリー計算が簡単に算出出来るからです。
勿論、腎臓病、糖尿病、人工透析など専門知識が必要な既往のある方には主治医、管理栄養士さんにご相談となります。(こういった既往のある方は定期受診されているので相談は比較的簡単に出来ます)
こういった既往が無いのに栄養低下がある方は在宅で専門のフォローが無いことが多いので要注意です。先ずは我々が「低栄養リスク」に気づき、専門家につないで行くことも大切です。
またリハビリを行うことでどれくらいの追加のカロリーが必要になるかも考慮する必要があります。
「リハビリテーション栄養」の視点から
メッツを元に簡単な計算式で算出することが可能です。
*メッツとは:運動時の酸素消費量÷安静座位時の酸素量
PT訓練3メッツ、OT訓練2メッツ、ST訓練1.5メッツ
エネルギー消費量(kcal)
=1,05×体重(kg)×メッツ×運動時間(h)
(これだけは知っておきたい看護師とリハビリテーション栄養 より)
体重50キロの人がPT、OT各1時間ずつ行ったら、+262,5キロカロリー必要になります。
それだけ燃焼してマイナスにならないか、運動後30分の筋トレの「ゴールデンタイム」内に高蛋白質補助栄養ゼリーなどを摂るなどのコーディネート力も問われます。
栄養がマイナスになる場合は抵抗運動は控え、ストレッチに重点を置くなどの「見立て」も
必要かと思います。
ここまでの見立てを自然なやりとりの中で行える様になると多職種連携の打診や共有も
自然と増えてくるように感じます。
*Akira Imakura`s site
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