「ST,在宅やってるってよ」その71
以前ICFについてこちらで書いたことがあります。
今回は「一見、常識的に外から見たら~~で当然」と思うことも
実は、、、
というお話です。
ICFとは簡単に言うと病気を中心に見るのではなく「生きることの全体」を見る為に
作られた共通言語です。
ICFでいう個人因子とは(年齢、性別、ライフスタイル、価値観)を指します。
その方は
過労が原因で脳卒中となりました。
退院後、傍目には
ご家族から家庭内ネグレクト、経済的虐待が散見されるようになり、
経過の中で離婚、子供は自身が引き取る、高齢の親が時折お世話に来る、という形となり
元パートナーが残した借金も背負うことになり、子供の学費と共に自身の障害・労災年金を
費やすことになり、「本来なら今でも出来そうなこと」が出来ない歯がゆい状態に。
例えば、能力としては車の運転も可能なレベルと主治医よりお墨付き。
障害から車の改造は必要だがその費用が払えない状態で、車も借金滞納があったとわかり
手放したり、
本格就労に向けた就労移行支援施設にいける能力があっても実費で支払う日々の交通費が難しい、、となったり。
外から見ていると元パートナーの影響から大変なことになっているのが原因と見えてしまいます。
そんなある日、諸々困っていて落ち込んでいる、と話があり
「今、一番心の中から相談できるのは誰ですか?」
とお聞きしました。
返ってきた答えは
元パートナーでした。
色々、長年、難しいシチュエーションになっていても一番心許して相談したい人。
元パートナーがいなくなり、自分の代わりに対応してくれていた役割に気づく部分もあるようです。
信頼関係を気づきながら「個人因子」を深く理解することは
そこから先に見えてくる「活動」や「参加」が大きく変わってくる可能性があります。
「当たり前に○○が悪い」と決めつけず、「耳を傾ける」ことの大切さを感じました
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