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執筆者の写真hanataku2019

「ST,在宅やってるってよ」

「ST,在宅やってるってよ」その75


今回は食道期の在宅地域で気を付けたいことについてです。


個人差は強いですが留意が必要な方に適切な環境調整が出来ていないと逆流した食物で

窒息、誤嚥することがあります。

折角食べれたのに、、、にならない様に気を付けたいものです。


逆流が起こる理由には食道入口部や胃側出口の筋力が弱いことや消化器自体の機能の問題があります。


ですので逆流所見がある方は理想はVEVFや消化器関連の検査を受けてからの対応が望ましいですが、中々実際にトラブルが起きるまでは各種検査へ、とは行き難いのが現状です。


姿勢に関して言えば座位なら食後前屈みに座っていると胃を圧迫して逆流しやすくなりますし、上記の食道入口部が緩い状態で食後すぐにフラットなベットに臥床しても逆流したものが咳をしてもお腹に力が入らず出せずに窒息、、なんてこともあります。


食後はお腹に負担が掛からない程度のリラックスした座位で30分程度ゆっくり座ってもらうか、座位の耐久性が低い方ならベッドに戻られてもセミファーラー位(15度から30度)で過ごされることが推奨されています。


他にも嚥下時のタイミングが悪く、空気を一緒に飲みながら食べてしまう方は胃に空気が溜まり、ゲップが出易いのでゲップと同時に逆流なんてこともあります。


胃ろうをされている方は水分から先に注入ーその後固形、だったり半固形を選択したり、と

胃の状態、注入する量によっても工夫がされているので内容物滴下時間なども確認しておくと良いかと思います。

また胃ろうと口からの食事を併用されている方は理想的には胃ろう前に経口からの食事を済ませる方が食欲もあり摂取量も伸びやすいようですが、個々人の介護状況によって胃ろう後に対応するしか難しい場合は、食事性低血圧は無いか、ゲップや咽頭貯留、

そして何より本人が食べたいかの確認を元に経口練習や食事をすることが望まれます。


また左右側のポジショニングで嚥下のし易さ・誤嚥予防に差がある場合は

褥瘡予防の体位変換時間との組み合わせも必要になります。

例)左側臥位が嚥下し易い→注入時に左側臥位にするなどの工夫(嘔吐時の胃の負担を減らすには右側臥位が推奨されていますが、嚥下状態として明らかに左側臥位が有意に効果的なら)


また在宅ケアの場合、次の訪問スタッフや家族介護が可能な時間までどれぐらいあるか、

を含めた逆流に対する環境調整が必要となります。


折角食べれても吐いてしまわない様に、気を付けたいものです。


*看護roo

https://www.kango-roo.com/learning/4370/




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