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執筆者の写真hanataku2019

「ST,在宅やってるってよ」

更新日:2020年12月16日

「ST,在宅やってるってよ」その78


かれこれ15年、間はありましたが関わらせて頂いているご家族がおられます。


病院時代から外来、 外来が終了してからも時々ご連絡を頂いていましたが


私が訪問を始めたことを風の便りにお知りになっての逆オファーからの今日です。


入院時は「経口摂取か、胃ろうか」の選択を迫られる中、


経口摂取獲得ー常食摂取と奇跡の回復力で在宅へ帰られることになりました。


基本的に移乗・移動・その他全てに人の手が必要でしたが、


そのご家族は「一人でやり切る!」と決意を入院中に決められ、今に至ります。


(支援者には非常にシビアに要求されつつも信頼関係が出来ると相談されるご家族)


訪問になってからは発声発語をメインに関わって来ましたが


ある日、吐血されました。


お電話で状況からのご相談を受け、ST分野についての覚醒低下からの嚥下面への


食形態や環境等をお伝えし、水分確保としての一時的な点滴の主治医、看護師への


相談などもご提案しました。


後日訪問すると


その後吐血は無く、徐々に戻りつつあるということで一安心でしたが


経過をお聞きすると


・主治医からは吐血への検査で入院を勧められたが断ったこと


・いらない薬は増やさないこと


・点滴は一回だけはしようかと思っていること(経過が戻れば外れるくらいの試しなら)


・数日はゼリーで飲まないと困る薬は頑張って飲んでもらったが、それ以外はゼリー食はせず、何となく起きている時に普段の歯ごたえのある物を試したこと。


をお話下さいました。


前々から決めておられる事。


・入院はしない


・大規模な検査はしない(血液検査まで)


・苦しむことはしない


この件の前から明確にあるので、主治医含めて周りも提案はするが、その意向を確認したら

その範囲で対応する。という形でした。


簡単で当たり前の様で、中々こうは出来ないのが現状です。


幸い今は常食を再び食べておられますが


「苦しまず、嚥下食にならず、歯ごたえを感じつつ、家族の料理を家で食べる」


に寄り添う切り替え・提案の引き出しを幾つも用意しておく必要があるな、


と感じました。

※来週の「ST、在宅やってるってよ」は

休載させて頂きます。



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