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執筆者の写真hanataku2019

「ST,在宅やってるってよ」

「ST,在宅やってるってよ」101


以前こちらで現状での「訪問STの限界」について書きました。


地域に退院して、在宅療養で暮らしていたが

介護環境の変化や徐々にご病気が進行することによって

施設入所という選択肢が出てきます。


ケアハウス、サ高住、有料老人ホーム(疾病や施設基準による)では

訪問で保険を用いて外部事業者が訪問することが出来ますが


それ以外の施設では施設内の機能訓練士やリハスタッフとして従事していないと

ST関連のサービスを保険下で受ける事が出来ません。


そんな中で、有料老人ホームで施設スタッフと協同することで環境調整(誤嚥予防の環境、姿勢調整等も含む)の中でご本人の意思として胃ろう以外で口から楽しむを実施し続けていた方が居られました。

コンディショニングと「お楽しみ」としてお好きな食べ物を食べ続ける関わりを

STは担っていました。

もう、口からは難しいと言われてから6年間季節ごとにお好きな可能な食べ物を食べ続けられ、笑顔やご自身の意思で食べたいものの選択もされていました。

その食べたいものを提供することにご家族も「やりがい」を感じておられました。


しかし

コロナ禍での入室制限もあり、吸引回数が増え、夜間対応が施設として難しいという

ことから、ご家族も悩みぬいた上で療養型病院に転院という形になりました。


可能な範囲を超え無理をして夜間も時折対応されていたりと

施設スタッフの皆さんも苦渋の選択でした。


転院前の最終日はご本人が毎年楽しみにされているお正月のご家族の手作りのお雑煮。


笑顔でお別れしました。


環境面も含めたお楽しみとの兼ね合いの申し送りをしました。

転院先にSTは不在でした。


その後、転院前の施設スタッフより転院してすぐにお亡くなりになられたとご報告がありました。

「怖くて、誤嚥窒息したのか、聞けなかった」(ご報告のご家族が泣き崩れていた)

「こんなことならうちに最後までいてほしかった」

「ご家族が電話越しで泣き崩れていた」


そんなお話を聞き、勿論寿命やそのほかの要因もあったかもしれませんが


以前、自分が在職していた病院では回復期では毎日3時間みっちり、

療養型に移ると途端に所謂「まるめ」から1~2週間に1回の関わりに。。


それすらもST、食支援者不在では現場で伝え続けることが

出来なかったのかもしれません。


もし、引き続き関わることが出来ていれば、と思わずにはいれませんでした。



途切れの無い専門性の提供の選択の有無、社会資源活用が出来る仕組みが

出来ないものかと考えさせられます。


STだけでなく、多職種や都道府県とのネットワークなど大きな取組にならないと

解決は難しいかもしれません。









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