「ST,在宅やってるってよ」

「ST,在宅やってるってよ」その120 ICFについて以前ここで書きましたが、 ある失語症の方への関わりに変化があったのでこちらに。 最初にお会いしたのは7年前、発症から1年程経たれた運動性失語の現在80代の男性 ご病気されるまでバリバリの広告営業マン、 講演を始めとして人の前でお話するのが特技な方。 ご病気をして常套句が少し、具体的な単語が出ずお仕事も辞められました。 当初は「話せない」以外がしっかりされている事をご家族に理解して頂く事から 始まりましたが、徐々に単語や単文でのお話が出来るようになられて、失語症当事者の 皆さんで集まるお茶会、言語聴覚士の養成学校にも話し相手として来て下さる様になっておられました。 そんな方ですが、、 言語機能としてはこの2年間くらいはやや停滞気味に一見、見えました。 お年のこともあり、体調やスケジュールの都合で4週間お休みになると寧ろ一旦 言語パフォーマンスが下がる、等も見られ言語能力コンディショニングを整える、が 目的になる時期もありましたが、 絵カードでの動作絵説明課題の表現内容を良く聞くと 「、、、、、ま

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「ST,在宅やってるってよ」その71 以前ICFについてこちらで書いたことがあります。 今回は「一見、常識的に外から見たら~~で当然」と思うことも 実は、、、 というお話です。 ICFとは簡単に言うと病気を中心に見るのではなく「生きることの全体」を見る為に 作られた共通言語です。 ICFでいう個人因子とは(年齢、性別、ライフスタイル、価値観)を指します。 その方は 過労が原因で脳卒中となりました。 退院後、傍目には ご家族から家庭内ネグレクト、経済的虐待が散見されるようになり、 経過の中で離婚、子供は自身が引き取る、高齢の親が時折お世話に来る、という形となり 元パートナーが残した借金も背負うことになり、子供の学費と共に自身の障害・労災年金を 費やすことになり、「本来なら今でも出来そうなこと」が出来ない歯がゆい状態に。 例えば、能力としては車の運転も可能なレベルと主治医よりお墨付き。 障害から車の改造は必要だがその費用が払えない状態で、車も借金滞納があったとわかり 手放したり、 本格就労に向けた就労移行支援施設にいける能力があっても実費で支払う日々

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「ST、在宅やってるってよ」その59 【個人因子×言語野】 それぞれのご利用者の個性、生活歴を紐解いていくと 色んなことが見えてきます。 一見、バイリンガルな印象を受けない方でも 実はじっくり時間をかけて聞いていくと 3か国語がなんちゃってレベルで話せると判ったり。。 急性期では言語機能的にも家族が疎遠だったりすると詳細は分からず、 生活期になってから言語機能の回復と相まって信頼関係が気づかれていくと 自宅にある資料などを見せながら半生、職歴なんかを教えて下さったりして 判明していきます。 この方は営業職で海外赴任が長く、転勤も多い中で 少しずつ中国語と英語を中心にブロークンな感じで体得されたとのこと。 それを知ってから迂回表現時の試みに英語を加えたり、 苦手な復唱に日本で通じる英単語などを加えると正確性、効率が上がり、 ご本人も実感。 第一、第二言語に関する言語野の研究はまだまだ諸説ありますが 習熟すると同じ領域で省エネ化というのがありました* この方はブロークン多言語なので習熟していなかったのが幸いしたのか、 言語野が異なるのかもしれません。