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「ST,在宅やってるってよ」

「ST,在宅やってるってよ」その39


引き続き「アメニティ」シリーズです。


今回はスーパー銭湯から学ぶべきことです。


以前、私が足繁く通っていたスーパー銭湯がありました。

当時には珍しくバリ風の雰囲気造り、岩盤浴ではヒーリングサウンド、

リーズナブルながらメニューも豊富な寛げる食堂スペース、マッサージコーナー等など


しかし、ある日水脈が尽きたとのことで、閉店することとなりました。

閉店を惜しまれながらも、それまでに貯めていたポイント(元々は入浴回数券などへの交換特典としてあった)の還元の為に、新たに閉店が決まってから、交換用の商品を用意され、

閉店後もしばらく交換所のみ開き続ける丁寧な対応をされていました。


閉店1年後、再びそのスーパー銭湯がオープンするという話を聞きました。

嬉しく、すぐに行ってみたのですが、、、


運営会社は代わり、

水脈が途絶えたことで水道水で賄う為、塩素を徹底している為か塩素臭が強く、

「水道を利用しているため打ち水は中止しています」と張り紙がされ、部分的に

水も張られず、立ち入り禁止の状態。

以前は風量が強く心地いいドライヤーであったのが、見るからに安い風量の乏しいドライヤーに変わっていました。

それでも私は立地とこれまで通ってきたスーパー銭湯を応援したいつもりで通っていましたが、回数は減り、しばらくして潰れてしまいました、、


何が言いたいかと言うと

「自分本位、都合があからさま」だと幾らコンプライアンスを重視していても

使われなくなる。(競合が出来ると淘汰される)」ということです。


リニューアル後の店でもドライヤーは風量や快適なものに変えることは出来たでしょうし、

「感染したら厄介だから防ぐ!」が強すぎる塩素臭も利用する側の立場、視点があれば

検討方法はあったと思います。張り紙で水を張らずに放置も別の見せ方はあったでしょう。

そもそも、料金を少し上げてでも利用者本位の快適性を充実させた方が良かったのでは無いか、と感じます。


我々の業務で言えば、

例えば訪問時にお茶を出して下さったとして、

「こういうのは決まりでお断りしてますので結構です」ではなく

「わざわざすいません、今回は頂きます。今後はお気を使われなくて結構ですので」


同じ様に断っていても、どちらの立場からものを言うかによって受け取り方は違います。


訪問の時間より早く到着したので

連絡なく、または直前に連絡し10分早く訪問する、などもドライヤーと一緒で

「こっちの都合」が透けて見えます。

直前にトイレを済ませたり、移乗やセッティングをされている方、覚醒リズムを

気にされている介護者さんなどもおられることを想定していないと、陥り易い部分ではあります。


話題で言えば、

自身の事業所での待遇や体調、興味の無い話題をひたすら話す等など、、、

誰が選択肢、利用しているのか、誰に提供しているサービスなのか、は

雰囲気作りも含めて結果的に効果としても大きく影響すると思います。

「好きな話題、リラックス出来るシチュエーション」では失語症の方など

言語パフォーマンスは大きく変わったりもします。


顔のリラクゼーション・可動域訓練にもお好きな普段使われている保湿クリーム等を

ご用意頂くなど、ひと手間で喜びに変わったりします。


食事でも嚥下状態に応じた練習での食形態やトロミなどもその方の

望むものに近い食事をアレンジして提案出来れば雰囲気は大きく変わります。

逆に、業務的に常温のトロミ茶・お茶ゼリーだけでの練習では続きません。


「パーソンセンタードケア」

(その人の視点や立場に立って理解しながらケアを行う)

ことが現在の介護業界では常識となってきていることからも、

こういった視点、配慮は必須ではないかと思います。

この視点での関わりの先に「活動・参加」などの目標が出来、社会参加・復帰が

あるのではないかと思うわけです。(ICFの発想に繋がる)


しかし、昔のスーパー銭湯の話を書いていたら久々に行きたくなってきました、、、笑















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